「ベトナムにラボを作るって言っても、具体的に何をすれば良いのか想像がつかない」
「人を選ぶときに、事前に考えて置かなければいならないことが分からない。」
という方も結構いらっしゃるのかと思います。
「難しくありません。」「大丈夫です。」「だからとにかく一度ベトナムに来てください。」とラボ事業者は言います。皆様おそらくそのような営業をかけられたことがあるのではないかと思います。
それも不親切だと思いますので、今回はラボ開設の具体的な作業について、実担当者にインタビューしてみました。
オルグローはラボ開設までにおおむね上記のようなステップを踏みます。
各過程ごとに担当者に一問一答してみました。
オルグロースタッフによるヒアリング
――ヒアリングでは何を聞くのですか?
お客様の具体的な仕事の内容を尋ねます。テクニカルなことを聞きます。オルグローはフロントエンド系のラボですが、フロントエンドといっても幅が広いし厳密な定義があるわけでもないので、具体的にやっていることやそこで実際に使っている技術について聞きます。
――実際に使っている技術というと例えばどのようなものですか?
ワードプレスだけ使えればよいということもありますし、ReactJSが必要だとか、JavaScriptでアニメを作りたいとか、HTMLやJavaScriptを使ってハイブリッドアプリを作りたいとか、いろいろあります。これはお客様ごとに違います。
――お客様はヒアリングシートを埋めたりとかチェックリストを提出したりするのですか?
いえ。そういうものは用意していません。形式よりも実質です。ワードプレスという同じ技術でも文脈によって求めるレベルや注意するポイントが違ったりするので、これはヒアリングといいますか、対話をしてみないと分かりませんので。
――契約前の段階でもそういうヒアリングをしますか?
はい、します。そこに問題はありません。
契約前の商談の段階でも、なるべく直接お話できる機会を設けてもらうほうがありがたいです。関係者が集まりやすいほうが良いので、Skypeでのミーティングは大歓迎です。
――注意するポイントというと具体的には何になりますか?
例えば、お客様の社内ルールで具体的な指示の出し方が決まっている場合などがあります。今までの外注管理などで整備してこられたんでしょうね。お客様としてはそれを海外にも延長して使いたい。それは可能だろうか? ということがあります。そういった(お客様の日常業務における)仕事の流れとかルールとか制約というものは、単に使用可能な技術欄のPHPとかjQueryとかにチェックを入れれば分かるというものではありません。
また、品質とスピードとどちらを重視すべきかなど、トレードオフの関係にあるものも重要ですが書きにくいし言いにくいものです。そういったものもヒアリングで理解すべきものになります。
1のヒアリング内容に合った人を待機人材から選別
――人材を選ぶときはどのようにして選びますか? やはりスキルのマッチングですか?
スキルのマッチングは当然ですが、スタッフの性格とお客様の仕事の進め方を最優先で勘案して選びます。
――具体的にはどのようなことでしょうか?
ヒアリングで得たお客様の仕事の進め方であるとか会社の性格のようなものを考えます。
スピード重視かクオリティ重視かなどもありますし、黙々と作業する人が好きな会社もあれば、才気あるタイプが好きな会社もあります。レポートの頻度と内容とか。
――選別にはどれぐらいかかりますか?
人材がいれば早くて当日です。数人の候補を選びます。
――人材がいない場合というのはどういうことですか?
二通りあります。
1つはスキルマッチする人がいない場合。このときは人材募集をかけて選ぶことになります。弊社では「外部人材」と言っているものです。この場合は、他社のラボと変わりません。数ヶ月の時間がかかります。実際にはお客様の要望でこれは多くないですね。
もう1つは適合する人はいるけれども、まだ試用期間が終わっていないという場合。オルグローのラボは人間的な合う合わないを大切にしていますので、そこの見極めをつける期間が試用期間です。そこを飛ばして、ただアサインだけして人を右から左に動かすだけで我々の仕事は終わりとはしたくない。だからこの場合は、仕様期間が終わるまで待っていただけるようお客様にお願いします。
お客様が2の人材リストから選ぶ
――お客様はどのようにして選別していますか?
数人から一人選ぶわけですが、CVか成果物を見たいという方が多いです。Skypeをつかった面談も可能ですが、意外とそれは多くないですね。
――選別にはどれぐらいの時間がかかりますか?
お客様次第です。その日のうちに選別をして次の日からさっそくラボ開始というのが最短ですね。そういう実例もあります。
しかし、実際に多いのは1のヒアリングから3の選別までで1週間ぐらいですね。
総論
――お客様にこういうことを整理しておいてほしいとかありますか?
今までのお客様の傾向を見ていると、既存の作業ルーチンや作業ルールを持っているところはラボのスタートまでの期間が早いように思います。ラボが始まった後も順調です。こういうものがあると、実のところ英語というのはあまり気にならないようです。
おそらくこれは、外注の管理などのために今までお客様の社内で蓄積されてきたノウハウだと思うのですが、文章になっている場合もあれば、暗黙知の場合もあると思います。なるべくお話を聞かせていただきたいです。オルグローも柔軟に対応できます。
――どのようなお客様が多いですか?
Web制作会社様が多いです。小中規模のWeb開発案件をたくさんお持ちの会社様ですね。小中規模というのは一つのサイト作成に1〜2週間ぐらいの規模感になります。
いかがでしたでしょうか?
「オルグローラボは人間的な合う合わないを大切にする」ということでこのようになりました。そのためには実際にヒアリングさせていただくことが大事なのです。
「話を聞いて欲しい」という方は、ぜひこちらからお申し込みください。