「ボランティア」のかたちはいろいろ
国や地域によって、ボランティアの定義ややり方は少しずつ違います。
でも、誰かを少しでも幸せにする、社会を少しでも良くしたい――その思いはきっと同じです。
ベトナムの街角には、今も支援を必要とする人たちがいます。
学校に行けずに宝くじを売る子ども、お母さんが赤ちゃんを抱きながら小物を売る姿、そしてお年寄りや障がいを持つ方々。
日常の中に、そっと助けを求める声が聞こえます。
「与えること」の本当の意味
正直に言うと、以前の私は「ボランティアは一時的な助けにすぎないのでは」と思っていました。
魚を与えるだけで竿は与えられない――そう感じていたのです。
しかし実際に活動を通して感じたのは、物を渡すこと以上の“心の交流”があるということ。
知識や優しさを分かち合うことで、人は笑顔を取り戻し、前を向く力を得られる。
ボランティアとは「癒すこと」であり、同時に「支え合うこと」なのだと実感しました。
子どもたちの笑顔に出会って
その日、私たちは孤児院を訪れ、コンピュータ機材と少しの現金を贈りました。
メンバーが真剣にWindowsをインストールしていると、ひとりの男の子が近づいてきて、小さな声でこう言いました。
「ネットカフェみたいだね、おじさん!」
思わず笑ってしまいました。
「えっ、この子、なんでネットカフェを知ってるんだろう?」と私がカメラ越しに驚いていると、近くで作業していた技術担当のメンバーが笑いながらすぐに答えました。
「ちょっと待ってね。インストール終わったら、一緒にリーグ・オブ・レジェンドやろう!」
その瞬間、男の子は声を上げて笑い、周りにいた子どもたちも一気に笑顔に包まれました。
私たちは――静かに癒されていました。
きっとこれこそが、ボランティアの本当の姿なのだと思います。
疑うことも、偏見を持つこともなく、ただその瞬間を一緒に楽しむ。
そこには“支援する側・される側”という境界はなく、同じ空間を共有する人と人としての自然なつながりがありました。
その朝は、誰ひとりとして暑さや大変さを口にせず、笑い声と遊び、駄菓子、そして一通の感謝の手紙に包まれたひとときでした。

仲間と共に歩むことの尊さ
物資を運ぶ必要があったため、私は4人のメンバーと一緒にタクシーで孤児院へ向かう約束をしていました。
朝6時半に集合場所へ着くと、そこで目にした光景に思わず胸が熱くなりました。
まだ薄明かりの朝日が差し込む静かな通りで、小柄な一人のメンバーが門の前に腰を下ろして待っていたのです。
少し眠そうな様子でしたが、宿舎の門が開く前から「遅れないように」と、サンダルを敷いてそこに座り、仲間との出発を誰よりも早く待っていました。
普段は遅刻を注意する立場にある私ですが、その姿を見て思いました。
「一緒に何かをする」ことの尊さは、こういう小さな行動の中にある。
人のために時間を使い、仲間を思いやる気持ちが、何よりも美しいのだと。

小さな一歩が、未来への種になる
今回の活動は、規模でいえば本当に小さなものでした。
でも、それは一度きりではなく、これから続く“心のプロジェクト”の第一歩だと思っています。
Allgrow Laboは、システム開発を通じてクライアントの課題を解決するだけでなく、
このように「人をつなぎ、社会を前向きにする」活動にも力を入れていきたいと考えています。
ボランティアは「与えること」ではなく、
共に癒され、共に成長していくこと。
そう感じさせてくれた一日でした。
技術も優しさも、人をつなぐ力になる
Allgrow Laboでは、エンジニアリングの力を信じています。
でも、私たちが本当に大切にしているのは、人と人のつながりを支える優しさです。
システムもチームも、そして社会も――どれも人の想いから生まれ、支え合うことで成長していきます。
これからも、技術と心の両方で、世界を少しずつ明るくしていけたらと思います。

*写真について
孤児院の子どもたちのプライバシーを守るため、顔がはっきり映らない写真のみを使用しております。