ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは?仕事内容や必要なスキルを紹介

ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは?仕事内容や必要なスキルを紹介

ブリッジSE(ブリッジエンジニア)には、オフショア開発を支える重要な役割があります。日本とオフショア先のコミュニケーションやプロジェクト管理を担当し、技術と語学力を活かして円滑な開発を実現可能です。本記事では、ブリッジSEの仕事内容や必要なスキルをご紹介します。オフショア開発のブリッジSEとして、世界との連携にチャレンジしませんか?

 

【目次】
1. ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは?
2. オフショア開発でのブリッジSEの必要性
3. ブリッジSEの仕事内容
3-1. オフショア先への計画内容の説明
3-2. 仕様書・設計書の作成
3-3. 成果物の品質チェック・管理
3-4. 日本へ開発の進捗報告
3-5. 日本とオフショア開発間のミーティング設定・ファシリテーション役
4. ブリッジSEに必要なスキルは?
4-1. 語学力
4-2. マネジメントスキル
4-3. コミュニケーションスキル
4-4. システム開発スキル
5. ブリッジSEの仕事に役立つ資格・試験を紹介
5-1. 応用情報技術者試験
5-2. PMP®
5-3. プロジェクトマネージャー試験
5-4. TOEIC
6. ブリッジSEの平均年収
7. ブリッジSEに向いている人とは?
7-1. 語学が好きな人
7-2. 人と話すことが好きな人
7-3. 海外とのやりとりに興味がある
8. ブリッジSEの仕事のやりがいと大変さとは
9. まとめ

 

1. ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは?

ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは、グローバルなプロジェクト環境下で活躍するエンジニアです。特に、異なる文化や国籍を持つチーム間の架け橋役を務めます。彼らは異分野や異業界との融合を図り、プロジェクトチームを結成し、製品やサービスを生み出すのです。

 

具体的には、日本とベトナムのオフショア開発において、

 

・要件整理や設計

・進捗管理

・コミュニケーション支援

 

などを担当し、両国間の円滑な協業を実現する役割を果たします。

 

彼らはプロジェクトの結果を最大化し、グローバルなチームのパフォーマンスを高めるために、主に以下のスキルが必要です。

 

・技術スキル

異文化への理解

コミュニケーション能力

 

ブリッジSEの存在は、異なる国や文化のエンジニアとの協力を円滑に行うために不可欠であり、グローバルプロジェクトの成功に大きく貢献しています。

 

2. オフショア開発でのブリッジSEの必要性

オフショア開発においては、ブリッジSEの存在が不可欠です。彼らは言語や文化の違いを乗り越え、チーム間のコミュニケーションや信頼関係をサポートします。

 

ブリッジSEがいない場合でも、プロジェクトマネージャーやITコミュニケーター、エンジニア自身がコミュニケーションの架け橋となる役割を果たし、相互理解と協力体制を築くことが重要です。柔軟な対応とコミュニケーションの努力により、ブリッジSEのいない状況でもプロジェクトの成功を目指しましょう。

 

3. ブリッジSEの仕事内容

ブリッジSEの仕事内容をご紹介します。

 

1. オフショア先への計画内容の説明

2. 仕様書・設計書の作成

3. 成果物の品質チェック・管理

4. 日本へ開発の進捗報告

5. 日本とオフショア開発間のミーティング設定・ファシリテーション役

 

3-1. オフショア先への計画内容の説明

ブリッジSEの役割のひとつは、オフショア先の企業やエンジニアに対してプロジェクトの説明を行うことです。オフショア先は主に海外にあり、言葉や文化が異なるため、開発を進めるためにはさまざまな調整が必要となります。

 

ブリッジSEは現地のエンジニアとのコミュニケーションを通じて、計画内容や要件を詳しく説明し、相互理解を促進します。トラブル発生時の対応についても事前に取り決めを行い、変更や納期の延長などに柔軟に対応することも大切です。

 

以上のように、ブリッジSEの存在があることで、プロジェクトの円滑な進行と成功につながります。

 

3-2. 仕様書・設計書の作成

ブリッジSEは、オフショア先のエンジニア向けに設計書の翻訳や補足も行います。オフショア先と国内エンジニアのあいだには、文化やプロジェクト進行方法の違いがあるため、ブリッジSEの役割は非常に重要です。

 

オフショア開発にはさまざまな専門用語があるため、設計書を翻訳する際には、専門用語を正確に解釈する配慮が必要になります。必要な場合には、具体的な例や図を追加して説明することも必要です。

 

以上のように、ブリッジSEは設計書の作成において、円滑なコミュニケーションと共通理解の構築に貢献し、プロジェクトの成功に向けた重要な役割を果たします。

 

3-3. 成果物の品質チェック・管理

ブリッジSEは、オフショア先からの開発成果物の品質チェックや管理も担当します。

 

具体的には、

言語の適切性

・プログラムのバグ

要求機能の正確性

 

など、さまざまな視点で厳密なチェックが必要です。

 

もし問題が起きた場合は、オフショア先のエンジニアにフィードバックを提供する必要があります。お互いの信頼関係を損なうことがないように、適切なコミュニケーションが重要です。

 

ブリッジSEの存在により、開発成果物の品質が向上し、プロジェクトの成功に寄与します。信頼を築きながら適切なチェックとコミュニケーションを行うことで、オフショア開発の効果的な管理が実現されるのです。

 

3-4. 日本へ開発の進捗報告

ブリッジSEは、オフショア開発の進捗状況や開発成果物の品質報告を日本に提供することも重要な役割です。オフショア先は海外にあり、物理的な距離があります。そのため、基本的に細かな進捗確認はメールや電話、メッセージツールを利用して行われることがほとんどです。

 

現地に任せきりにすると、開発成果物の品質が低下する可能性があります。

 

上記のコミュニケーション方法は手間がかかりますが、品質を保つために、定期的な報告と細かな進捗確認が不可欠です。ブリッジSEが日本へ開発の進捗報告を細やかに行うことで、日本側は開発の進捗状況を把握し、品質の管理や問題の早期発見に役立てられます。

 

3-5. 日本とオフショア開発間のミーティング設定・ファシリテーション役

ブリッジSEは、日本とオフショア開発先とのミーティングのセッティングやファシリテーション役も担当します。

 

特に、海外のエンジニアとのミーティングでは言語の壁があるため、ブリッジSEの存在が重要です。ミーティングの設定や日程調整、通訳や翻訳の手配などを行い、意思疎通の誤解を最小限に抑えます。

 

さらに、適切な質問や要約を通じて参加者間の理解を深めるファシリテーションも担当することが多いです。

 

以上のように、ブリッジSEの存在により、効果的なコミュニケーションとプロジェクトの進行が促進されます。

 

4. ブリッジSEに必要なスキルは?

ブリッジSEに必要なスキルは以下のとおりです。

 

1. 語学力

2. マネジメントスキル

3. コミュニケーションスキル

4. システム開発スキル

 

下記で詳しく解説します。

 

4-1. 語学力

ブリッジSEには、オフショア先(海外)との密なコミュニケーションのために優れた語学力が必要です。主に中国をはじめ、ベトナムやフィリピン、インドなどのオフショア先と協力することが多く、英語や現地の言語を使用します。

 

ただし、一般的な語学力だけでなく、システム開発に特化した語学力も必要です。なぜなら、システム開発に関連する専門用語や現地の開発者が使う言い回しに精通している必要があるからです。

 

例えば、システムメッセージやエラーメッセージの翻訳、仕様書や設計書の説明、開発者との技術的なディスカッションなどが挙げられます。ブリッジSEが優れた語学力を持つことで、円滑なコミュニケーションを実現し、オフショア開発プロジェクトの成功に貢献します。

 

4-2. マネジメントスキル

ブリッジSEには、システム開発の実装に加えて、国内のエンジニアと海外のエンジニアの橋渡し役としての役割が求められます。したがって、プロジェクトの管理には優れたマネジメントスキルが必要です。ときにはプロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーとしての役割も兼ねることがあります。

 

オフショア先のエンジニアとも対等なパートナーとして接し、進行中のプロジェクトの状況を常に把握し、適切な指示を与えることで、プロジェクトのスムーズな進行と成功を実現します。ブリッジSEは、マネジメントスキルを駆使して、国内とオフショアのエンジニア間の連携を強化し、効果的なプロジェクト管理を行えるのです。

 

4-3. コミュニケーションスキル

ブリッジSEは、オフショア先の国においてプロジェクトマネージャーに近い役割を果たします。したがって、オフショアのメンバーと円滑なコミュニケーションを図り、品質や進捗を管理するスキルが必要です。

 

良好な人間関係を築くためには、オフショアのメンバーとのコミュニケーションにおいて言語や文化の違いに敏感である必要があります。相手の言語や文化を尊重し、適切なコミュニケーションスタイルの洗濯が必要です。

 

常に、明確で分かりやすいコミュニケーションを心がけ、適切なフィードバックや指示を提供します。ブリッジSEのコミュニケーションスキルの高さは、オフショアのメンバーとの信頼関係構築や円滑なプロジェクト進行に直結するため、プロジェクトを成功に導くでしょう。

 

4-4. システム開発スキル

ブリッジSEは、案件によって異なるシステム開発スキルが求められます。一般的にSEとしての経験を積んだ後に目指す職種であり、システム開発のスキルと知識を身につける必要があるのです。

 

具体的には、

 

・システム開発手法の知識

プログラミングスキル

ハードウェアやミドルウェア

ソフトウェアに関する知識

セキュリティ知識

テスト技法の知識

プロジェクトマネジメントスキル

 

などがあります。

 

ブリッジSEは、上記のスキルを持つことにより、システム開発の要件を理解し、オフショアのエンジニアと円滑なコミュニケーションを図れます。

 

5. ブリッジSEの仕事に役立つ資格・試験を紹介

ブリッジSEの仕事に役立つ資格・試験をご紹介します。

 

1. 応用情報技術者試験

2. PMP®

3. プロジェクトマネージャー試験

4. TOEIC

 

5-1. 応用情報技術者試験

ブリッジSEの仕事に役立つ資格・試験として、応用情報技術者試験があります。この国家試験は、情報処理推進機構(IPA)が運営しており、ITエンジニアに求められる実務経験を証明するものです。

 

ブリッジSEを目指す際には、実務経験者としてのエンジニアスキルを証明できるため、大変役立つ資格となります。応用情報技術者試験の合格率は20%程度であり、合格することで自身の能力を証明可能です。本資格を持つことで、ブリッジSEとしての信頼性と専門性を高め、仕事での成果を向上できます。

 

5-2. PMP®

PMP®もブリッジSEにおすすめの資格です。この国際的な資格は、PMI(Project Management Institute)によって認定されており、プロジェクトマネジメントに関するデファクトスタンダードとして広く認知されています。

 

PMP®の取得は、ブリッジSEとしての能力を向上させるために有益です。

ただし、受験には高校卒業者は60ヶ月、大学卒業者は36ヶ月のプロジェクトマネジメント経験が必要となります。

 

また、35時間の公式な研修も必須です。PMP®の合格率は非公開ですが、50〜60%程度と言われています。本資格を取得すれば、ブリッジSEとしての専門性と信頼性を高められます。

 

5-3. プロジェクトマネージャー試験

プロジェクトマネージャー試験は、IPA(情報処理推進機構)が運営する国内唯一のプロジェクトマネジメントスキルを証明する試験です。

 

ブリッジSEは、現地のプロジェクトマネジメントを担当する役割を果たすため、この資格を保有することで信頼と評価を得やすくなります。合格率は10〜15%程度であり、合格することは一定の実力を示すことになるでしょう。

 

プロジェクトマネージャー試験の取得は、ブリッジSEとしてのキャリアや専門性を高める上で重要な一歩です。

 

5-4. TOEIC

TOEICは、中国やベトナムを含む多くの場で採用される英語の言語能力を証明するための有効な手段です。ブリッジSEとしてのキャリアを目指す方にとって、TOEICで英語スキルを証明することは重要となります。

 

特に、国内での転職活動では、高いTOEICスコアを持つことは強力な武器となるのです。ブリッジSEとして海外エンジニアとの円滑なコミュニケーションを図る上で必要不可欠と言えるでしょう。

 

TOEICは、実際のビジネスシーンでの英語コミュニケーション能力を測定するため、求人企業や採用担当者にとっても有用な判断基準となります。

 

6. ブリッジSEの平均年収

ブリッジSEの平均年収は、一般的に450万円~850万円程と言われています。ブリッジSEは、SEの中でも先進的な役割を果たし、数も少ないため、具体的な調査データは限られているため、プロジェクトマネージャーの平均年収を参考にしてみましょう。

 

プロジェクトマネージャーはプロジェクト全体のマネジメントを担当し、技術系(IT/通信)の平均年収よりも高い664万円とされています。

 

ブリッジSEはオフショア開発において海外チームのマネジメント全体に責任を持つ立場であり、プロジェクトマネージャーに次ぐ重要な役割を果たします。海外勤務のケースも多いですが、中国やベトナムなどのアジア圏では生活コストが安価であることも魅力です。

 

7. ブリッジSEに向いている人とは?

ブリッジSEに向いている人は以下のような人です。

 

1. 語学が好きな人

2. 人と話すことが好きな人

3. 海外とのやりとりに興味がある

 

それぞれの特徴を詳しく解説します。

 

7-1. 語学が好きな人

ブリッジSEには高い語学力が求められるため、語学が好きな人がブリッジSEに向いていると言えます。ブリッジSEは、日常会話だけでなく、専門用語を駆使してプロジェクトの進行や交渉を行うことが多いからです。

 

また、書類の翻訳や正確な文書作成も必要となります。高い語学力で適切なコミュニケーションを行うことで、現地のエンジニアと信頼関係を築くことが大切です。したがって、ブリッジSEに向いている人は、語学が好きな人と言えます。

 

7-2. 人と話すことが好きな人

ブリッジSEには多くの関係者との連携が求められることが多いです。そのため、人との交流や教えることが好きな人がブリッジSEに向いていると言えます。大規模なシステム開発では、問題やトラブルが発生することもあり、ブリッジSEは関係者と協力して問題解決を図る役割を担います。

 

したがって、ブリッジSEに向いている人は人と話すことを好み、協調性や指導力を持っている人です。

 

7-3. 海外とのやりとりに興味がある

ブリッジSEには海外の文化に興味がある人が向いています。相手国の文化や習慣を理解することは業務に直接関係しないかもしれませんが、より深い理解を持つためには重要です。

 

相手の文化を尊重する姿勢があれば、相手からの信頼も得られます。ブリッジSEは海外とのやりとりが頻繁にあるため、異文化に対する興味と敬意を持つことが重要です。

 

上記のような姿勢を持つ人は、円滑なコミュニケーションを築き、国際プロジェクトの成功に貢献できるでしょう。

 

8. ブリッジSEの仕事のやりがいと大変さとは

ブリッジSEの仕事にはやりがいもたくさんありますが、大変さもあります。やりがいは、仕事を通じて異文化に触れることで視野が広がり、成長できることです。また、多くのプロジェクトに参画することで経験を積み、スキルを磨けるのも魅力と言えます。

 

大変なのは、進捗管理や異文化によるコミュニケーションの難しさがある点です。時差やコミュニケーション手段の制約から進捗管理が難しくなる場合もあり、言葉や文化の違いによる課題も生じることがあります。

 

ブリッジSEの仕事は、やりがいとともに挑戦も伴い、成長と自己充実を追求する人に向いています。

 

9.まとめ

ブリッジSEは、システム開発において海外のエンジニアと連携し、異文化の交流を通じて成長できる仕事です。課題を克服しながら、成長と挑戦を追求する人に向いているでしょう。ぜひ、挑戦してみてください。

 

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