オフショア開発での日本語の使い方とは?シンプルな日本語がよい理由も解説

オフショア開発での日本語の使い方とは?シンプルな日本語がよい理由も解説

オフショア開発において日本語でのコミュニケーションは英語よりも有効なケースが多いです。しかし、相手に合わせた適切な日本語を使用しなければ思わぬすれ違いが起きてしまうケースが多いです。本記事では、オフショア開発で日本語を使用する際の注意点を解説します。

 

【目次】
1. オフショア開発においてシンプルな日本語が重要な理由とは?
2. オフショア開発において日本語を使う際の注意点
2-1. 短い文章で伝える
2-2. 曖昧な文章は使わない
2-3. 項目は分割し指示をする
3. まとめ

 

1. オフショア開発においてシンプルな日本語が重要な理由とは?

オフショア開発において日本語はシンプルにしなければなりません。オフショア開発の重要なポイントとして現地のエンジニアとの綿密なコミュニケーションが必要だからです。

 

コミュニケーションが疎かになると、こちらが求めているクオリティに達しないほか、進捗状況や修正箇所の確認に多くの時間を取られてしまいます。

 

また、英語でコミュニケーションを取ろうとするのも悪くはありませんが、オフショア開発の依頼先の国が英語を使用できないケースも少なくありません。オフショア開発の依頼先として人気が高いのが「ベトナム」や「フィリピン」などのアジア圏であり、公用語が英語ではない場合が多いからです。

 

特に海外の文化は日本とは異なるため、曖昧な表現や当たり前だと思って省略して伝えてしまうと、依頼内容だけしかやってもらえず気を利かせて業務をカバーしてはしてくれません。

 

他にも「間違いない」と「間違っている」など同じ漢字でも言い回しが違うだけで意味が正反対になってしまう日本語があります。そのため、二重否定は使わないように「合っています」などを利用してください。

 

無理に英語を使用してお互いに翻訳をするよりも、シンプルな日本語を使用して依頼先の母国語に翻訳してもらう方が効率的なケースが多いです。またベトナムやフィリピンなどには親日家が多いため、日本語が直接通じる依頼先を探すのも効果的です。

 

他の方法として日本語と現地の言語の両方を習得しているブリッジSEに仲介してもらうのもおすすめです。ブリッジSEであれば、どちらの言語でもコミュニケーションが取れるだけでなく、エンジニアとして進捗状況や修正を指示してもらえます。

 

2. オフショア開発において日本語を使う際の注意点

オフショア開発における日本語を使う際の注意点を具体的に解説します。

 

2-1. 短い文章で伝える

使用する日本語はできるだけ短い文で伝えましょう。長ければ長いほど誤翻訳や内容を十分に理解しないまま作業を始めてしまう可能性が高くなってしまいます。

 

例えば、あなたに長文の英語で指示書が送られてきた場合、翻訳するだけでうんざりしないでしょうか?相手からしても長文で日本語を送られるだけでストレスがかかるはずです。

 

そのため、日本語は短い文章で送る方が相手のためにも良いでしょう。
具体的な方法として主張と理由と具体例を別の文に分けるのがおすすめです。

 

例えば、「〇〇が△△なので◇◇のようにお願いします。」という文を「○○をお願いします」「理由は△△だからです」「具体的には◇◇のようにして下さい」といった感じです。

 

簡単な内容だけであれば単語だけで伝える方法もあります。単語であれば文法を気にしなくて良いので直観的に伝えられます。例えばリンク先がエラーで承認されない場合は、「リンク先」「404エラー」「修正」だけでも何を伝えたいのか読み取れるでしょう。

 

上述したように伝えたい内容を分割して短くするだけで、翻訳する側はグッと楽になるはずです。また、一つの文が短いメリットとして伝わらなかった文章を、違う言い回しにして伝えやすくなります。

 

2-2. 曖昧な文章は使わない

曖昧な文章は使わないようにしましょう。曖昧なまま伝えてしまうと、受け取った相手が都合の良い解釈で話が進んでしまう可能性があるからです。特に国が違うと文化や価値観が大きく異なるため、認識のずれが起こりやすいので注意してください。

 

例えば、「多め」や「少し」、「しばらく」や「だいたい」などの表現は文章が曖昧になりがちなワードです。特に数字で伝えられるポイントは明確な数字で伝えてください。また、固有名詞も具体的に伝えなければ、何について話を進めているのか認識がずれる原因になってしまいます。

 

そして、注意しなければならないのが、日本人がよく使用する和製カタカナ英語です。具体的には、「チャレンジ」や「コストパフォーマンス」「ヒアリング」などがあげられます。

 

日本でもよく聞く単語だと思いますが、本来の意味とは異なった使われ方をしています。

 

「チャレンジ」は「挑戦」という意味で使われますが、実際は「困難」や「難しい」という意味です。

 

また、「コストパフォーマンス」は「コスト」と「パフォーマンス」を対比した和製英語で、英語にはない単語です。そのため、外国人にそのまま伝えてしまうと違った意味にとらわれてしまうでしょう。

 

そもそも曖昧な文章は日本人同士でも価値観のずれが起こり得る可能性があります。そのため、オフショア開発では使わないようにして下さい。曖昧な表現や文章を避けるために、できるだけ具体的な言葉や数字を伝えるようにしましょう。

 

2-3. 項目は分割し指示をする

伝えたい内容が複数存在するのであれば、項目を分割して指示を出しましょう。複数の項目をまとめて伝えてしまうと、何を指しているのか、どのようにすれば良いのかが混ざってしまい、伝えたい内容が混ざってしまう可能性があります。

 

思い切って伝えたい内容を箇条書きにするのがおすすめです。箇条書きであれば伝えたい内容が一目で確認できるため、何についてどのような指示を出されているのかが分かりやすいです。

 

また、具体的な訂正や変更をしたいのであれば、見出しを使用するのも有効です。
見出しを利用すれば、「何に」ついて「どのような」問題が起きていて、「具体的な指示」を分かりやすく伝えられます。もちろん見出しと箇条書きを合わせて文章を作るのも良いでしょう。

 

他にも複数の内容を一つずつ送信するのも効果的です。一つのメッセージにまとめてしまうと、メッセージが長くなって読みにくくなるのはもちろん、伝えたい内容も埋もれてしまう可能性があります。

 

そのため、項目ごとにメッセージを分割すれば、それぞれの項目が分かりやすくなります。一番大切なのは、日本語がネイティブでない相手に対して、いかに分かりやすく文章を伝えられるかです。

 

3. まとめ

オフショア開発においてシンプルな日本語を使うことは重要です。「間違いない」などの二重否定や曖昧な言葉を使用してしまうと、内容が十分に伝わらずに求めている品質でない物ができてしまう可能性が高くなります。

 

特に注意しなければならないポイントとして、短い文章でまとめて曖昧な表現を避けなければ、十分な内容として相手に伝わりません。また、複数の項目を伝えるのであれば、箇条書きや見出しを使用して項目を分かりやすくする工夫が必要です。

 

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