オフショア開発

2023.03.22

オフショア開発におけるチーム管理のノウハウとは?おすすめの管理ツールも紹介

オフショア開発におけるチーム管理のノウハウとは?おすすめの管理ツールも紹介

オフショア開発には、リソースの確保やコストの削減など多くのメリットがあります。しかし、注意しなければならないポイントがあり、闇雲に利用すると思わぬ失敗を招いてしまいます。この記事では、上手くオフショア開発を利用するために、チームとして管理するノウハウを解説します。

目次

    1. オフショア開発で起こりやすい課題とは?

    オフショア開発で起こりやすい課題を具体的に解説します。

    1-1. チームの離職率が高い

    オフショア開発を利用する際に、価格や品質からアジア圏に依頼するケースが多いですが、アジア圏は日本以上に離職率が高いので注意して下さい。あらかじめ開発企業の離職率を確認しておく、契約時に「人材の入れ替えは承認しない」や「年単位での契約をする」などの条件を付けるのが良いでしょう。

    1-2. コミュニケーション不足によるナレッジ共有ができない

    オフショア開発は海外の企業に依頼するため、文化や言語の違いからコミュニケーション不足になりやすく、ナレッジ共有ができていないケースがあります。ナレッジ共有が不十分だと、上述した離職率の高さから担当者が離職した際に、一からプロジェクトの説明や制作過程の引継ぎをしなければなりません。

    そのため、事前に日本語でコミュニケーションができる担当者を選ぶか、ブリッジSEを採用して仲介してもらい、担当者の変更があってもスムーズに引継ぎや情報の共有をできるようにしておくのが良いでしょう。

    1-3. 情報保護の問題

    オフショア開発に限ったことではありませんが、業務を委託するにあたって機密情報が流出するリスクはあります。特に、海外のスタッフの場合は日本語を理解しておらず重要な情報と知らずに流出してしまう可能性もあるでしょう。

    そのため契約する際に、どんな細かな情報であっても情報の保護について具体的に秘密保持契約を結ぶ必要があります。特に日本では当たり前の感覚であっても、国や文化によっては当たり前ではない可能性を頭に入れておきましょう。

    1-4. 採用ツールや手法の違いが起きやすい

    オフショア開発を利用して業務委託をする際に、使用しているプログラミング言語やデータベース、採用ツールが異なっている場合があります。採用ツールなどの手法が異なると、内容の共有や修正、納品時の確認テストなど、多くの場面で弊害が起こり得ます。

    そのため、事前に採用ツールなどを統一するように指定しておきましょう。可能であれば依頼する際に、ツールや使用言語を確認、指定しておけば、後からツールの変更を指示する必要が無くなり、円滑に作業を委託できます。

    2. オフショア開発のチーム管理のノウハウについて

    オフショア開発のチーム管理をするノウハウを具体的に解説します。

    2-1. 開発目的の共有をする

    開発目的を共有しましょう。開発目的を共有していないと、請け負っている業務内容がどのように利用されるのか分からないまま開発が進んでしまいます。そのため、依頼された内容以上のクオリティにはならず、品質が低下する原因になる可能性があります。

    2-2. こまめなコミュニケーションを取る

    コミュニケーションはこまめに取りましょう。コミュニケーションが不足していると、仕事の効率が低下する可能性があるほか、進捗状況が思っていたより進んでいない場合があります。特に、日本語が通じない場合、コミュニケーションを後回しにしがちですが、積極的にコミュニケーションを取っていきましょう。

    2-3. 分かりやすい言葉使いで指示をする

    分かりやすい言葉使いで指示をしなければ、思わぬすれ違いが生まれてしまう可能性があります。海外では文化や感覚が違うため、指示が曖昧だと「やらなくていい」または「自由にやっていい」などと捉えられ、最悪の場合は納品後に追加料金を請求される可能性があります。

    2-4. タスクを複数用意する

    タスクを複数用意しておきましょう。タスクを複数用意しておけば、優秀な人材に当たった場合、次々に依頼できます。また、依頼を受ける側の企業やエンジニアも複数のタスクを依頼してもらえる可能性があれば、やる気に繋がるでしょう。

    反対に、あまり優秀でない人材に当たってしまった場合においても、タスクを分けることでリスク回避につながります。

    2-5. ビデオ会議を活用する

    ビデオ会議を活用すると、コミュニケーションや業務における指示を円滑に進められます。メールなどの文章だけでは伝わりづらい内容もあり、言語の違う国に依頼する際には内容のすれ違いが起きてしまいます。

    ビデオ会議であれば、コミュニケーションはもちろん作業画面を共有しながら指示ができるため、具体的な指示も可能です。

    2-6. マイクロマネジメントを避ける

    こまめなコミュニケーションは大切ですが、マイクロマネジメントは止めましょう。マイクロマネジメントによって、相手のメンタルを攻撃してしまう可能性があります。

    指示が多いと、めんどくさいクライアントとして認識されてしまい、継続的に案件を受けてもらえなくなり、最悪の場合は、途中で案件を放棄されてしまう可能性もあるでしょう。

    2-7. 画像・動画を使用し情報交換する

    画像や動画を活用して情報交換をしましょう。画像や動画であれば文字では伝わりづらい細かな情報も共有できます。依頼先が日本語が不得意で、コミュニケーションに不安がある場合は特に有効です。

    2-8. 自社・他社分けずにチームの一員として仕事をする

    オフショア開発を利用する際は、下請けとして接するのではなく開発チームの一員として接して下さい。チームとして接していれば信頼関係が築きやすく、スムーズなコミュニケーションも可能になります。

    また、プロジェクトへの責任感が生まれるため、モチベーションが上がり積極的に仕事に取り組んでくれるでしょう。

    2-9. 相手のスキルを認める

    相手のスキルを認めるのも大切です。担当したエンジニアが自分のスキルが認められていないと感じた場合、モチベーションが低下して適当な仕事をされてしまう可能性があります。

    また、スキルが足りないのではなく、コミュニケーション不足で実力を発揮できていない可能性もあるでしょう。

    3. オフショア開発のチーム管理に最適なツール3選

    オフショア開発のチーム管理に最適なツールは下記の3つです。

    • Atlassian.com
    • Basecanp.com
    • Asana.com

    Atlassian.comは、複数のチーム管理ツールを提供している企業です。特におすすめなのが「Jira software」です。Jira softwareはタスクやユーザーのメッセージ、問題点などを一画面で表示できるため、認識がしやすく必要な情報を素早く閲覧できます。

    有料ではありますが無料のトライアル期間もあるため、試しに使ってみて使用感を確かめられます。

    また、Atlassian.comには、「BitBucket」や「Trello」など他のツールもあり、多くが無料で始められるので、複数のツールを試してみて使いやすいツールを使うのが良いでしょう。

    複数のツールを利用しても互換性があり連携も可能なため、複数のツールを使用するのもおすすめです。

    次におすすめなのがBasecanp.comです。Basecanp.comは、シンプルなデザインと操作感が特徴です。複数の機能を備えているツールは便利ですが、操作が複雑になり利便性は悪くなります。特に海外のエンジニアと連絡を取る際は、必要以上にプレッシャーがかかるためタスクや人を管理するのは大変です。

    複数のタスクや複数人とコミュニケーションを取る際に、直観的に操作や確認がしやすいため、ツールを扱うための精神的リソースが削減できます。また、Basecanp.comは自社の社員もリモートで働いているため、リモート管理のノウハウも多く持っています。

    最後におすすめの管理ツールがAsana.comです。Asana.comは、コミュニケーションに特化しているのが特徴になります。もちろんコミュニケーションだけでなく、タスクやスケジュールの管理も可能です。

    また、「Zoom」や「GoogleDrive」など他のツールとも連携が可能なため、使い慣れているツールと併用できるのも使いやすいでしょう。

    4. まとめ

    オフショア開発には、人件費やコストの削減や人材の確保など多くのメリットがあります。ただし、「離職される」「情報が漏洩する」といった課題もあるのは事実です。特に、国外に依頼するため、言語や文化の壁がありコミュニケーションが不足してミスをしてしまう可能性があるでしょう。

    そのため、こまめなコミュニケーションや具体的な説明、映像を通した会議などの工夫が必要です。チームを効率的に管理するために、Atlassian.comなどのプロジェクト管理ツールを利用するのがおすすめです。

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