Magentoを使った多言語オンラインショップ
「株式会社groundfloor」のラボ型オフショア開発事例

株式会社groundfloorは、東京でアパレルの卸売業を営み、オリジナルブランドの衣料品・服飾雑貨の製造・販売を行う企業です。 yoshio kubo、muller of yoshiokubo、undecorated MANなどのブランドを手掛けており、デザインから生地選び、製造まで、すべて日本国内で行っています。
同社は、服作りの基盤となる素材のあり方を重視し、素材のためのデザインというコンセプトのもと、構築されたワードローブを展開しています。 また、2008年の設立以来、品質にこだわったものづくりを続けており、さらなる事業展開の一環として、オルグローのラボ型オフショア開発を活用し、Magentoを用いた多言語対応のオンラインショップを立ち上げました。

貴社の実績をご紹介いただけますでしょうか?
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河野
現在、yoshiokubo、muller of yoshiokubo、UNDECORATED MAN の3ブランドを展開しています。 yoshiokubo は2006年、レディースブランドの muller of yoshiokubo は2007年、UNDECORATED MAN は2009年にスタートしました。 2009年春夏シーズンより、yoshiokuboのランウェイショーを東京コレクションで発表しており、2012年からはパリで毎シーズン展示会を開催しています。 さらに、2017年秋冬シーズンには海外進出を果たし、ミラノコレクションでランウェイショーを実施しました。 muller of yoshiokubo と UNDECORATED MAN の展示会もパリで開催しています。 また、最近ではyoshiokuboがPUMAとのコラボレーション商品を販売し、さらなるブランドの拡大を図っています。
ラボ型開発をはじめたきっかけはなんですか?
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河野
一つ目は、ベトナムで活動しているオフショア開発会社さんを比較検討した結果、オルグローラボの価格がとてもリーズナブルだったことです。二つ目は、働いている人材をすぐに提供できるというビジネスモデルだったからです。三つ目は、ベトナムエンジニアの技術と人柄が良かったことです。このような点を考慮してラボ型開発をはじめました。
貴社の強みはどこにあるのでしょうか?
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河野
常に新しいことに挑戦し、クリエイティブなアプローチを追求している点が特徴です。少人数でフラットな関係のもと業務を行っており、デザインに関する意見を自由に発信できる環境が整っています。自分の考えやアイデアを積極的に提案できる風通しの良さが、ブランドの魅力を高める要因の一つとなっています。 また、海外進出にも積極的に取り組んでおり、特にアジア圏で高い人気を誇ります。香港・韓国・中国などに卸売販売を行っており、海外のセレクトショップでは、香港の Joyce や Shine、韓国の BOON THE SHOP などで取り扱われています。実際、売上の約半分は海外市場が占めており、グローバル展開が事業の大きな強みとなっています。 さらに、素材へのこだわりも徹底しており、品質を追求しながらも、海外や日本のハイブランドと比較して、手頃な価格で提供できる点も強みの一つです。
UNDECORATED MANのオンラインショップ構築のきっかけを教えてください。
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河野
UNDECORATED MAN のブランドを刷新したことが、最も大きな理由です。 また、これまでは卸売が中心でしたが、自社販売に挑戦したいという思いもありました。特に、海外市場を視野に入れた販売戦略を考えていたため、オルグロー様からお声掛けをいただいたのは、非常に良いタイミングでした。 今回完成したサイトでは、現在は国内販売がメインですが、今後はアジア(韓国・中国・香港)を皮切りに、北米へと展開し、直接販売できる体制を構築していきたいと考えています。
なぜラボ型オフショア開発を採用したのですか?
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河野
コストを大幅に削減できるためです。 今回作成したサイトに関しては、日本国内で制作する場合の約1/4のコストで実現でき、大変満足しています。最初は不安もありましたが、日本人エンジニアのサポートがあったおかげで、スムーズに作業を進めることができました。
現在の作業体制について教えてください。
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河野
主なやりとりはチャットワークを活用し、スムーズなコミュニケーションを図っています。何かあれば、その都度ラボのスタッフと連絡を取るようにしています。 また、オルグロー様のオフィスが近いため、直接会って話せるのも大きな利点です。 現在、弊社にはWEB専属のメンバーがいないため、営業担当がウェブサイトの管理を行っています。しかし、オルグローのベトナム拠点には日本人スタッフが常駐しているため、安心して指示を出すことができ、大変助かっています。
苦労したエピソードはありますか?
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河野
実際のところ、大きな苦労はありませんでしたが、強いて挙げるなら、オンライン上でお客様が実際に購入するため、サイトの動作やデザインが重要なポイントになるということです。そのため、デザインの意図をベトナムの開発チームに正しく伝える必要がありました。 そこで、私はデザイン案を自ら作成し、Adobe Illustratorを使用して細部までこだわって制作しました。特に、ブランドイメージにしっかりリンクするデザインを構築するため、完成までに約2週間を要しました。また、修正の指示を出す際には、細かいボタンのデザインや色味の調整など、工数がかかる部分もありました。 しかし、修正依頼を出すと、すぐに思い通りのデザインが仕上がったため、ベトナムの開発チームの対応力の高さには驚かされました。
最後に、オルグローのラボ型開発を検討している企業様へー言お願いします。
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河野
当初は、皆さんがイメージするように、「コストが安い分、品質が低いのではないか」「安心感がないのではないか」「コミュニケーションがうまく取れないのではないか」といった懸念がありました。しかし、オルグローには内部でしっかり教育された優秀なベトナム人スタッフが多数在籍しており、さらに常駐の日本人スタッフもいるため、安心して業務を任せることができます。 ただし、ベトナム人スタッフと円滑に連携するためには、やりたいことを明確に伝えることが重要です。パワーポイントやスクリーンショットを活用し、視覚的に分かりやすく指示を示すことで、スムーズに進められます。また、最低限の英語力があれば、問題なくコミュニケーションが取れるという印象です。