韓国のオフショア開発の特徴とは?メリット・デメリットを解説!

韓国のオフショア開発の特徴とは?メリット・デメリットを解説!

韓国は日本から近く、エンジニアの技術も高いことから、オフショア先として検討することもあるでしょう。しかし、韓国でのオフショア開発にはメリットがある一方で、知っておくべきデメリット・リスクもあります。この記事では、韓国でオフショア開発する場合に知っておきたいメリット・デメリットを解説します。

 

【目次】
1. オフショア開発とは
2. 韓国のオフショア開発の基本情報
2-1. 国民性
2-2. 公用語
2-3. 経済状況
2-4. 日本との時差
2-5. エンジニアの技術力
2-6. エンジニアの人月単価
2-7. エンジニアの平均年収
3. 韓国のオフショア開発の特徴
4. 韓国のオフショア開発のメリット
4-1. 日本語習得者数が多い
4-2. 時差がなくコンタクトが取りやすい
4-3. スピード感を持った作業が得意
5. 韓国のオフショア開発のデメリット
5-1. エンジニアの人材不足問題
5-2. 日韓の政治的悪化によるリスクがある
6. 韓国のオフショア開発会社のおすすめ2選
6-1. 株式会社ブライセン
6-2. FPT Software
7. まとめ

 

1. オフショア開発とは

オフショア開発とは、システム開発やWeb制作業務を海外(オフショア)へ委託することです。

 

日本よりもエンジニアの人月単価相場が安い国へ委託することで、開発業務のコスト削減が期待できます。また、エンジニア人材が豊富な国へ委託すれば、日本国内よりも簡単にエンジニアを獲得できることもメリットです。

 

この記事では、日本の隣の国「韓国」でのオフショア開発について紹介します。

 

2. 韓国のオフショア開発の基本情報

▼ 韓国のオフショア開発の基本情報は、次の表のとおりです。

国民性 スピード重視
公用語 韓国語(朝鮮語)
経済状況 近年は低迷
日本との時差 時差なし
エンジニアの技術力 IT先進国でもあり技術力は高い
エンジニアの人月単価 50万円程度
エンジニアの平均年収 400万円~500万円程度

 

それぞれ詳しく解説します。

 

2-1. 国民性

韓国の国民性としては、スピード重視であることが特筆されます。韓国のビジネスパーソンは「パリパリ(빨리빨리)」というフレーズを頻繁に使い、これは「早く早く」という意味です。

 

韓国は最新のファッションや技術に強いイメージを持っている方も多いかもしれませんが、その根底にあるのも「パリパリ」文化といわれています。とにかくスピード感を持ったダイナミズム性が、韓国の特徴です。

 

2-2. 公用語

韓国の公用語は韓国語(朝鮮語)です。ハングルでの言語表記に統一する漢字廃止政策の影響もあり、漢字でのコミュニケーションは取れません。

 

2-3. 経済状況

韓国経済は半導体輸出の不振が影響し、近年は低迷しています。また、中国経済から受ける影響が大きいため、中国の動向に左右されやすいことも特徴です。

 

2-4. 日本との時差

日本と韓国に時差はありません。

 

2-5. エンジニアの技術力

韓国はIT先進国でもあるので、エンジニアの技術力は高いといわれています。

 

2-6. エンジニアの人月単価

韓国のエンジニアの人月単価は50万円程度で、概ね中国と同水準と考えておきましょう。

 

2-7. エンジニアの平均年収

韓国のエンジニアの平均年収は400万円〜500万円程度で、日本よりは若干低い水準です。

 

3. 韓国のオフショア開発の特徴

韓国でのオフショア開発の特徴としては、時差がなくスピード感を持った開発が可能なことが挙げられます。韓国のビジネスパーソンは仕事が早い傾向が強いので、納期がタイトな開発業務でも安心して任せられます。

 

一方、日本と韓国ならではの政治的関係が影響し、反日運動が生じるリスクも特徴です。政治的問題が顕在化している時期は、オフショア企業が日本からの委託を好ましく思わない可能性もあります。

 

4. 韓国のオフショア開発のメリット

韓国のオフショア開発には、次のようなメリットがあります。

 

日本語習得者数が多い

時差がなくコンタクトが取りやすい

スピード感を持った作業が得意

 

それぞれの詳細は次のとおりです。

 

4-1. 日本語習得者数が多い

韓国には日本語習得者が多いので、エンジニアと日本語でやり取りできることがあります。

 

独立行政法人国際交流基金によると、韓国には約53万人の日本語学習者がおり、日本語能力が高い学生は日本へ留学するケースも少なくありません。

 

オフショア開発では言語の壁が問題となることがありますが、日本語習得者のエンジニアであればコミュニケーションは簡単です。

 

4-2. 時差がなくコンタクトが取りやすい

韓国と日本には時差がないため、コンタクトが取りやすいこともメリットです。オフショア開発では時差が問題となり、コミュニケーションが難しい場合もあります。オンラインMTGを頻繁に開催したい場合などは、時差のない韓国企業へ委託するとよいでしょう。

 

4-3. スピード感を持った作業が得意

韓国には先述したとおり「パリパリ」文化があるため、スピード感を持った作業が期待できます。納期がタイトな案件など、とにかく早さを重視したい場合にオススメです。

 

5. 韓国のオフショア開発のデメリット

▼ 韓国へのオフショア開発には、次のようなデメリットもあることは覚えておきましょう。

 

エンジニアの人材不足問題

日韓の政治的悪化によるリスクがある

 

それぞれの詳細は次のとおりです。

 

5-1. エンジニアの人材不足問題

韓国は日本と同様、エンジニアの人材不足問題を抱えていることがデメリットです。韓国政府はIT人材の教育に力を入れていますが、優秀な人材は企業間での争奪戦が行われています。

 

また、韓国は日本よりも早いスピードで少子高齢化が進んでいるため、今後ますます人手不足が深刻化すると予想されます。

 

5-2. 日韓の政治的悪化によるリスクがある

韓国と日本には政治的問題があり、両国の関係性が悪化するリスクも忘れてはいけません。過去には反日運動が盛んになったこともあります。もし反日運動が活発になれば、日本からオフショア委託している開発業務にも支障をきたすでしょう。

 

6. 韓国のオフショア開発会社のおすすめ2選

最後に、韓国のオフショア開発会社を2社紹介します。

 

株式会社ブライセン

FPT Software

 

それぞれの特徴は次のとおりです。

 

6-1. 株式会社ブライセン

株式会社ブライセンは日本に本社を置くオフショア開発企業で、韓国をはじめベトナム、中国、ミャンマー、カンボジアに開発拠点があります。

 

日本と海外のエンジニアでチームを組んでいることが特徴です。また、やりとりはすべて日本語で行えるため、オフショア開発でありがちな言語の壁なくコミュニケーションできます。

 

会社名 株式会社ブライセン
拠点 日本(本社)
韓国
その他東南アジア各国
対応ジャンル
開発ツール

 

 

6-2. FPT Software

FPT Softwareはベトナムに本社を置くオフショア開発企業で、韓国のソウルにも開発拠点があります。1週間以内にプロトタイプを提供してくれるなど、スピード感を持ったプロジェクト進行が特徴です。

 

会社名 FPT Software
拠点 ベトナム(本社)
韓国
その他アジア、ヨーロッパなど世界各地
対応ジャンル アプリケーション・デバイス開発
レガシートランスフォーメーション
開発ツール AWS、Azure、Predix、Cloudereなど

 

7. まとめ

韓国でのオフショア開発は、高い技術力を持ったエンジニアがスピード感を持って対応してくれることが特徴です。また、時差やコミュニケーションコストといったオフショア開発ならではのデメリットが少ないため、はじめてオフショア開発を活用する企業でも安心できるでしょう。

 

一方、韓国のエンジニアの人月単価は安くはないため、期待するほどのコスト削減にならない場合もあります。コストを下げつつ優秀なエンジニアにオフショア委託したい場合は、ベトナムなどオフショア開発の実績が豊富な国へ委託するとよいでしょう。

 

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